以前、IPAとIBU(国際苦味単位)のお話し について書きましたが、今回は「アメリカンIPA」について。
IPAと言えば、もともとはイギリスからインドに運ぶ際にホップを多めに入れアルコールを高めたビールのことを指していました。いわゆる「イングリッシュスタイルIPA」ですね。
ところが最近では「アルコール度数が高く、ホップの苦みやアロマ・フレイバーを重視したビール」がサンディエゴなどアメリカ西海岸を中心に醸造され、アメリカンスタイルIPAというジャンルが確立されてきています。
代表的なアメリカンスタイルIPAのひとつ、Coronado Islander IPA
このアメリカンスタイルIPAは、どうやら次のような歴史をたどって現在に至るようです。
①ホップ由来の柑橘系のアロマが前面に出たビールが登場、人々がホップの素晴らしさに気付く
②競うように大量のホップを投入した、刺激の強いビールが市場に出回り、その中で松の樹脂のような苦みが特徴的なウエストコーストスタイルが確立した
③苦みや刺激の強いビールからトロピカルなアロマ・フレイバーを重視したIPAが登場
④苦み、刺激→アロマ・フレイバーのトレンドが顕著になり、クラフトビール市場の拡大と相まってセッションIPAのような既存の枠を超えた味わいのIPAが誕生していった
こうして今や大人気となったアメリカンスタイルIPAですが、BREWDOGなどもスコットランドのブリュワーでありながらアメリカンスタイルのIPAを踏襲するほどIPAの主流となってきましたね。
イングリッシュスタイルIPA、アメリカンスタイルIPA、ダブルIPA、インペリアルIPA、などなど。IPAといっても細かく見ていくと色々あるんですねー。
ちなみに店主ミスターはガツンとホップが効いていて、かつ爽やかな香りとフレーバーを楽しめる西海岸のIPAが大好きです。
そう言えば、来月はサンディエゴから友人が来日するんだった。お土産に持ってきてもらおうっと!笑